品番 02-1201
相州伝を焼いた貴重な一振
保存刀剣 大阪住人月山貞勝謹作 二尺二寸三分半 白鞘入
NBTHK Hozon sword by Osaka Junin Gassan Sadakatsu made in 1933
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種別Category | 刀 | 刃長Blade length | 67.8cm |
反りCurvature | 1.6cm | 目釘穴a rivet of a sword hilt | 1個 |
元幅Width at the bottom part of blade | 34.0mm | 先幅Width at the top | 23.0mm |
元重Thickness at the bottom part of blade | 7.6mm | 先重Thickness at the top | 6.2mm |
重量Weight | 刀身815g | 時代Period | 昭和 |
銘文Signature and Date | (表)大阪住人月山貞勝謹作花押 (裏)昭和八年一二月吉祥日 |
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登録Registration Code | 昭和42年11月27日 兵庫県教育委員会 |
品番 02-1201
<体配>
鎬造り庵棟、身幅太く重厚く、鳥居反り、中鋒。茎は生で化粧鑢がかかり、茎尻は栗尻。
<地鉄>
板目肌がとく詰み、地沸微塵に付く。
<刃紋>
刃紋は沸出来の互の目乱れで足良く入り、刃縁沸が付き、刃中は葉が入り金筋が輝る。は互の目で尖り刃を交え、匂口は明るく冴える。
帽子は乱れ込み小丸に返る。
<特徴>
月山貞勝は帝室技芸員:月山貞一(初代)の長男として明治2(1869)年、大阪-槍屋町で生まれた。名を英太郎と言い、幼少の頃より父:貞一につき鍛刀技術を修めた。
その技倆は貞一に迫るものがあり、貞一没後は大阪月山家を継ぎ、その門下からは三男の月山貞一、高橋貞次の2人の人間国宝や、多くの良工を輩出し昭和18(1943)年12月24日に74歳で没した。
大正7(1918)年頃までは、父貞一の相槌を勤めていた為に、自身銘の作はほとんど無く、この頃の作としては、僅かに昭和天皇立太子禮御佩刀の直刀が知られている。出羽三山神社蔵の大正10年紀
の脇指は綾杉伝で、これが世にある貞勝の年紀としては最も古いものであると思われる。
大正10年頃より貞勝は一木喜徳郎宮内大臣の知遇を受け、天皇陛下の大元帥刀や、各宮家や宮内省の御下命を受け賜わり、陸・海軍将官への御下賜刀の製作にあたっている。
貞勝の作風は、綾杉伝の他に、備前伝を得意とし、相州伝にも見るべきものがある。刀は細身で小切先の優美な姿のものが多く、これは前述した、宮内省関係の刀を多く製作していたことと深い関連があると思われる。
本作、貞勝が相州伝を焼いた刀で、刃縁には微塵に沸が絡み、足良く入り、刃中の働きも見事です。またこの刀が作られた昭和8年12月は皇太子(今上天皇)が御生誕された年月のため、御生誕の記念に作られた
物と思われます。相州伝の月山貞勝は少なく大変貴重な一振りで、特別保存刀剣の合格も間違いないでしょう。
<拵え>
ハバキ:素銅地銀無垢金鍍金の二重ハバキ。
白鞘が付属
<刀剣の状態>
研ぎ: 古研ぎのため少しヒケが有りますが、概ね良好です。
傷: 欠点に成るような傷は有りません。