現代刀 兼定（赤松太郎兼嗣） 二尺四寸 青貝散鞘拵入| 日本刀・刀剣総合専門店『儀平屋』

<体配>
体配は身幅、重共尋常で切先は小鋒。茎は生で化粧鑢がかかり、茎尻は栗尻となる。
彫り物は片チリの棒樋がハバキ下で掻き流し成る。

<地鉄>
地鉄は、良く鍛えた小板目肌が潤い、地沸微塵に付く。

<刃紋>
刃文は尖り互の目、刃縁小沸が付き足入り、刃中葉が入る。帽子は乱れ込み丸に返る。

<特徴>

肥後住兼定、本名は木村兼定、現在の肥後住赤松太郎兼嗣刀匠の初期銘です。八代市二見町在住、師は父の兼重刀匠です。木村家は人吉藩相良家のお抱え鍛冶の流れを汲む家柄で、兼定刀匠は一家の長として赤松太郎木村家を束ねています
本作は鹿児島の川内川の砂鉄から玉鋼を造り鍛えた刀で、地鉄の色合いが日刀保の玉鋼から作った刀や、現在の赤松太郎の刀とは異なります。現在は川内川の砂鉄は使用していないため、大変貴重な一振りです。 今回出品にあたり刀身を研ぎ直しました、樋中に少し荒れた箇所が有りますが気には成りません。金具類は肥後の一作、鞘は青貝散が付いています、バランスが良く手持ち軽く直に居合に使えます。

<拵え>
ハバキ：銀無垢一重の庄内。
鍔　　：鉄地肥後銀布目象嵌唐草図。
縁頭　：鉄地肥後銀布目象嵌唐草図。
コジリ：鉄地肥後銀布目象嵌唐草図。 目貫　：赤銅地松の図
柄　　：鮫は親粒が付き巻き鮫、柄巻きは正絹黒の諸捻り巻きです。
鞘　　：青貝散塗り。

<刀剣の状態>
研：研ぎ上げたばかりです。
傷: 欠点に成るような傷は有りません。