豊前住河野貞光作 二尺三寸五分六厘 本拵入り 委託品 | 日本刀・刀剣総合専門店『儀平屋』

・豊前住河野貞光刀匠は、人間国宝の故月山貞一刀匠の弟子で美術刀剣は勿論、彫りに物も優れた物が有ります。また貞光刀匠は美術刀剣だけでは無く、折れず曲がらずに良く斬れる日本刀を追求されており、これに関しては現代刀匠で右に出る人が無いと言っても過言では有りません。刃長は二尺三寸五分六厘反り五分庵棟、鎬造り。体配は程良い中間反りで切先は中切先と成る。地鉄は良く詰んだ杢目肌に地沸が付き、刃文は互の目乱れで帽子は小丸に返る。茎は生で鑢目は勝手下がり茎尻は刃上がりの剣形。
・ハバキは銅一重の腰祐乗。

<拵>
・拵は鞘を含めて本造りです。縁頭は現代物で鉄地肥後に象嵌が入っています。目貫は獅子の図。鮫は巻き鮫で親粒が付いており、柄巻きは表革の緑です。鍔は鉄の板鍔で銀の覆輪が付いています。鞘は本漆で珍しい根来塗りです。

<その他>
・依頼者が貞光刀匠に試斬用として特注で作ってもらった刀で、巷に出回っている貞光刀匠の刀と比べて可也身幅が広い豪壮な刀です。

<刀剣の状態>
研ぎ:　研ぎの状態は古研ぎで試斬で使っていたためヒケ傷が有ります。
傷:　鍛え割れ等の傷は有りませんが、刀身に少し曲がりが有ります、但し直ぐに修復できる程度です。