説明
「体配 style」
平造り庵棟、身幅重尋常、反り無しふくら程よく枯れる。茎は生で鑢目は筋違い、茎尻は栗尻と成る。
「地鉄 jigane」
地鉄は、板目肌に小板目が交じり、地沸良く付く。
「刃紋 hamon」
刃紋は、華やかな丁子刃で、焼き出しを、なだらかな山裾の様に焼き、変化を持たせている。
刃中は金筋、葉が入る。釯子は乱れ込み小丸に返る。
「特徴 detailed」
肥後國住赤松太郎兼裕、本名は木村馨、昭和36年2月生、熊本県八代市在住、父は木村兼重で、兼嗣、兼照刀匠は兄です。新作刀展での入選多数の実力派の刀匠です。
赤松太郎は、兼嗣を筆頭として兼裕、兼照、兼光、兼幸を育成しています。そしてそれらの刀工は赤松太郎と銘を付け清麿写しには定評があります。
また、彼らは、自家製鉄により玉鋼を制作して作刀を行う為、現在流通している日刀保の玉鋼とはやや趣きが異なります。
本作は彼が若い頃の作品ですが、良く纏まっており、その後の活躍を片鱗させる出来栄えです。
鞘は黒と茶色の笛巻き塗りで、菊と秋草の蒔絵が入っています。
研ぎは研ぎ上がったばかりです。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地一重の一文字。
縁頭(futikasira):水牛の角。
目貫(menuki) :菊の図。
柄(tsuka) :鮫は親粒が付き、巻鮫(出鮫)
鞘(saya) :黒と茶色の笛巻き塗りに、菊と秋草の象嵌が入る。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:研ぎ上がったばかりです。
傷:欠点に成るような傷は有りません。