説明
「体配 style」
鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反りで反り浅く中鋒。茎は生で鑢目は切、茎尻は栗尻。
「地鉄 jigane」
地鉄は小板目肌に小杢目を交え良く練られ、地沸良く付く。
「刃紋 hamon」
刃文は小沸出来の互の目乱れで、焼高く、刃緑小沸良く付き、砂流しかかる。刃中には金筋、葉が入る。帽子は直ぐで小丸に返りる。
「特徴 detailed」
初代 三善長道(しょだい みよしながみち、寛永10年(1633年) – 貞享2年(1685年))は、江戸時代の陸奥国会津藩の刀工。俗名は三好藤四郎。三好政長の子。
新刀上々作にして最上大業物。その作風や斬れ味の良さから「会津虎徹」や「会津正宗」などと称される名工。
寛永10年(1633年)会津に生まれ、父の没後叔父長俊に作刀を学ぶ。はじめは「道長」と茎に銘を切り三好道長と称していたが、万治元年(1658年)8月13日に陸奥大掾を受領した際、三善長道に改める。これは手続きの際名前が誤記されてしまっていたことから以降改名したとの説もあるが、御堂関白藤原道長と同字であったため憚りありという朝廷側の判断に依ったものである。後に江戸に出て試刀家の山野勘十郎久英に斬れ味についての技術を学ぶという。貞享2年(1685年)に53歳で没。その後も長道の名は明治に至るまで襲名され続けている。
作柄としては江戸の長曽祢虎徹に似ており、姿は反り浅く地鉄は小板目に柾まじり、刃文は砂流しまじりの互の目乱れなどを焼く。
本作は反りの浅い三善長道の全盛時代の作品で、良く鍛えた精緻な地鉄に、良く働いた刃紋を焼いた逸品です。
付属する拵は幕末の拵で、当時貴重だった輸入物の蛇革を鞘に巻いた高級品です。
陸奥大掾三善長道は脇差が多く、刀の数が少ないので、是非この機会のあなたのコレクションにお加え下さい。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地金着二腰祐乗
鍔(tsuba) :鉄地半太刀刀匠鍔。
半太刀金具(Handach-kanagu):赤銅石目地半太刀金具(縁頭に桔梗紋と竜胆車紋が入る)。
目貫(menuki) :赤銅地桐と葵紋。
柄(tsuka) :蛇革を巻き研ぎ出し。柄糸は鹿燻革の諸捻り巻き。
鞘(saya) :蛇革巻き研ぎ出し鞘。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:良好です。
傷:欠点に成るような傷はありません。