説明
「体配 style」
鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反りで反り頃合い、鋒は中鋒。茎は生で化粧鑢がかかり、茎尻は刃上りの栗尻。
「地鉄 jigane」
小板目肌が詰み、地沸付く。
「刃紋 hamon」
逆さ互の目、足良く入り、刃中金筋が入る。釯子は乱れ込み、小丸に返る。
「特徴 detailed」
二本松住信一、江戸時代後期、奥州二本松藩丹羽家十万石の刀工。幕末、二本松藩は奥羽列藩同盟に参加し、新政府軍の土佐藩、薩摩藩、長州藩と熾烈な戦いを続けましたが、最後に落城しました。
その時二本松少年隊40名が壮絶な死を遂げた話は、今も受け継がれています。
本作は2尺3寸4分と頃合の長さで、抜身の重量も1000g少しと軽くバランス良く、この時代の実戦刀の姿を現しています。もしかししたら本刀は二本松戦争の生き残りかも知れません。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地金鍍金の腰祐乗。
鍔(tsuba) :鉄地花菱透かし。
縁頭(fhchikashira):赤銅地葦に雁の図。
コジリ:鉄石目地舟形コジリ。
目貫(menuki) :赤銅地貝尽し。
柄(tsuka) :鮫は巻鮫、柄巻は正絹黒の諸捻り巻。
鞘(saya) :焦茶石目。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。