得能先生鑑定書 備州長船盛(盛景)二尺三寸 拵入

商品コード: 02-1287 カテゴリー: ,

説明

<体配>
鎬造り、庵棟。身幅と重ね尋常、反り頃合で中鋒、茎は大磨り上げ切鑢がかかり、茎尻は一文字となる。

<地鉄>
地鉄は板目肌が流れ肌立つ。

<刃紋>
刃文は匂い出来の直刃に小湾れが交じる。帽子は直ぐに入り小丸に返る。

<特徴>
備前大宮派は、同派の遠祖国盛が、山城国猪熊大宮より備前に移住したことに始まると伝たわり、「備州長船盛景」などと長銘にきる盛景がその代表工とされてきたが、近年、その作風や逆鏨を多様する独特の鏨使いや書風の共通性より、同工は義景・光景・範景・師景・幸景らの一族で、遡れば長光門人の近景に繋がれる長船傍系の刀工で、むしろ「盛助」・「盛継」・「盛景」などと太鏨大振りに銘をきる鍛冶達こそが、国盛の流れを汲む真の意味での大宮鍛冶ではないか、とする新説が生まれ、従来の説に再検討を促している。作域は、湾れを主調とするもの、丁子や互の目の交じる変化のある華やか名乱れ刃、角互の目主調の出来、青江風の直刃など多彩である。
本作は、初代盛景の最終年紀、応永元年(1394)よりおよそ80年後の文明頃(1469 ~ 1487)の盛景と鑑定されております。刀身は磨り上げられていますが銘が残っております。拵は最近作られた物ですが、上質の古い金具が使われており上品に仕上がっています。また得能先生の鑑定は定評があり、日本美術刀剣保存協会の保存刀剣も合格すると思います。価格も安く是非手に入れて下さい。

<拵え>
ハバキ:銀無垢一重の腰祐乗に金鍍金。
鍔  :鉄地丸型繭影龍透かし。
縁頭 :唐人の図(龍藻子宗秀製)。
目貫 :赤銅地雨中舟下りの図。
柄  :柄巻は正絹黒色の諸捻り巻き。
鞘  :黒呂、返り角が付く。

<刀剣の状態>
研:古研ぎですが、概ね良好です。
傷: 肌立った地鉄ですが、欠点になるような傷は有りません。