説明
<体配>
体配は鎬造り庵棟、身幅重尋常重、鳥居反り、中鋒。茎は生で筋違い鑢がかかり、茎尻は栗尻と成る。
<地鉄>
地鉄は板目肌が流れ心と成り、地沸付く。
<刃紋>
互の目乱れで、刃緑沸が付き銀筋流れ砂流しかかる。刃中は葉が入る。帽子は乱れ込み尖り気味に小丸に返る。
<特徴>
無銘の古刀ですが、保存鑑定で寿命に極められた刀です。登録は昭和26年2月2日の千葉県登録で番号は800番台で、いわゆる
大名登録と言われる物です。ハバキも赤銅着のハバキが付いている事から、身分の高い武士が所持していたのでしょう。
刀身には欠点になるような傷はありません、研ぎの状態は古研ぎのため、写真で見るように薄錆やヒケがあります。
刃中の働きは見事でこれが寿命?と思います。拭い直せば素晴らしい地刃が見えるでしょう。
鞘には擦り傷がありますが、割れは有りません。柄巻きに緩みは無いですが頭が動きます。
また茎がながいためバランスが良く居合にも使えますが、その場合は柄をリペアした方が良いでしょう。
白鞘も付属した、リーズナブルでお買い得の一振りです、長さも2尺4寸有り居合に最適です
<拵え>
ハバキ:素銅地赤銅着の一重。
鍔 :鉄地木瓜形平安城鍔(櫃穴と切羽台が大きいので室町後期か江戸初期と思われます)。
縁頭 :鉄地波の図。
目貫 :赤銅地三番叟の図。
柄 :鮫革は親粒が付く、柄巻は正絹黒の諸捻り巻き。
鞘 :鯉口辺は朱石目、あとは朱塗り。
<刀剣の状態>
研:古研ぎで、薄錆、多少ヒケもありますが、地刃は良く見えます。
傷: 欠点に成るような傷はありません。