説明
「体配 style」
体配は鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反り中鋒が伸び心となる。茎は生で筋違い鑢がかかり、茎尻は栗尻と成る。
「彫物 carving」
彫物は表裏に、片チリの棒樋が鎺下に掻き流しと成る。
「地鉄 jigane」
地鉄は板目肌が流れ柾目かかり、地沸付く。
「刃紋 hamon」
刃紋は互の目乱れ、刃緑に沸が付き砂流しかかり、刃中は金筋が入る。帽子は乱れ込み小丸に返る。
「特徴 detailed」
兼房、二十四代兼房、本名は加藤孝雄、岐阜県関市、師は父である二十三代藤原兼房。
新作刀展では薫山賞、優秀賞、努力賞、等受賞多数。
兼氏、本名は加藤実、岐阜県関市、二十四代兼房刀匠の実弟、兄弟の合作刀ですが、実際は二十四代兼房の作品だと思います。
本作、居合用に作られた刀で、重量軽く、茎が長くバランス良く、手持ちのフィーリングは凄く良く、樋も深く樋鳴音は心地良いです。
反りは登録証では1.2cmと成っていますが、実測は1.35cmくらいで茎も刀身成りに反っているので、実質の反りは1.5~1.6cmくらいの感じです。
研ぎは古研ぎのため少し薄錆がありますが、刀身は曇っておらず地刃は良く見えます。
柄は使用感が有りますが、新品の柄巻は15,000円承ります、正絹、牛革、豚革がOKです。
「拵」
鎺(habaki) :銀無垢一重の縦鑢。
鍔(tsuba) :鉄地雁金猪目透かし。
縁頭(futikasira):岩石図縁頭。
目貫(menuki) :龍の図。
柄(tsuka) :鮫は親粒が付く、柄糸は正絹黒の諸捻り巻き。
鞘(saya) :黒石目。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:古研のため、薄錆が有りますが、地刃は冴えています。
傷:欠点に成るような傷は有りません。