説明
<「体配 style」>
体配は鎬造り庵棟、身幅重共尋常、鳥居反り、中鋒。茎は生で切り鑢がかかり、茎尻は刃上がりの栗尻と成る。
<「彫物 carving」;
片チリの棒樋がハバキ下に掻き流しとなる。
<「地鉄 jigane」>
地鉄は板目肌に柾目が交じり、地沸く。
<「刃紋 hamon」>
互の目乱れで、尖り刃を交え足入り、刃縁盛んに沸付き、砂流しかかる。刃中は葉、金筋が入る。帽子は乱れ込み小丸に返る。
<「特徴 detailed」>
讃岐國幸弘、銘は竜宇子源幸弘とも切る。本名は武田楠太、大正元年9月30日生まれ、香川県高松市多肥上町にて鍛刀していた刀匠。師は富永竜宇、昭和18年小倉陸軍造兵工廠の陸軍受命刀匠と成る。戦後は香川県美術刀剣製作協会理事長を務める。
本作、居合用に作られた刀だと思われます、そのため重量が軽くバランスが良いです。この刀は以前、弊社から販売した物ですが、全然違うルートから入荷しました。前回販売時に、柄は新品の縁頭、目貫、鍔を使用してリペアし、鞘も新品にしました。現在もその状態のままです。抜き身の重量も970gと軽く、ご購入後に直ぐに居合で使えます。
<「拵 koshirae」>
ハバキ Habaki :素銅一重の腰祐乗。
鍔 Tsuba :鉄地矢車の図透かし。
縁頭 FuchiKashira :石目地勝虫の図。
目貫 menuki :勝虫の図。
柄 Tsuka :柄巻は牛表革の諸捻り巻。
鞘 Saya :鯉口千段刻み黒呂鞘。
<「刀剣の状態 condition of blade」>
研:研ぎは古研ぎのため、少しヒケと2ヶ所白っぽい錆が有りますが、拭い直しで取れます。
傷: 欠点に成るような傷は有りません。