説明
「諸元」
登録:平成6年6月8日 鳥取県第23741号
種別:刀
長さ:71.7cm
反り:1.8cm
目釘穴:1個
銘文:(表)伯耆国住延秀
(裏)平成六年五月日
元幅:32.7mm
先幅:23.8mm
元重:7.2mm
先重:5.0mm
重量:刀身のみ770g、抜身1020g
時代:平成
「体配」
鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反りで中鋒。茎は生で化粧鑢がかかり、茎尻は栗尻。
「地鉄」
地金はよく板目肌が流れ柾となり、地沸厚くついて所々に地景が現れる。
「刃紋」
刃紋は互の目乱れ、刃緑荒沸が付き砂流しかかる、刃中は金筋、葉入る。鋩子は乱れ込み小丸へと返る。
「特徴」
伯耆住延秀 本名は前田秀志、昭和3年8月18日生まれ、鳥取県日野郡江府町佐川在住。師は川島忠善の弟子である父前田喜太郎刀匠(刀匠銘:義輝)。
伯耆国住延秀の刀は切れ味優れることで世界に知られており、特に抜刀の世界では神がかった性能を有する名刀です。
現に真剣を使った武道でギネスの認定を受けられた抜刀道龍星剣宗家、猿田光廣先生曰く「試し斬りしてちゃんと斬れるものが名刀です。」の愛刀として有名な御刀です。
猿田氏は、平成10年9月20日、名古屋東海テレビテレピアホールにて千本斬りを1時間36分36秒で見事達成。竹を1本芯にしてそこにゴザ1本分をきつく巻いたもの1000本を1人で斬りました。
途中で刀を替えることなく、1本の斬り損じもなく1人で1000本を連続して斬り納めたことがギネスに認定されました。2000年11月、正式にギネスブックに掲載されます。
またラストサムライに出演した、俳優で武道家のリ-村山先生も延秀を愛刀としており、畳表を斬る素晴しい演武を国内のみならず海外でも披露しています。私は村山先生とは懇意にさせていただいており、国内は元より、海外ではハノイ、クイニョンの世界武道祭、ドバイ、上海、北京、龍泉にご一緒させていただいて、先生の演武を身近で見させております。
本作の刀身は研ぎ上げたばかりで、刃先一番、二番、三番と角度を変えて研ぎ上げており、凄まじい切れ味が堪能できます。
柄は牛表革の黒で巻き替えました。鞘も痛みは少ないです。正眼に構えたバランスは良く、手持ち軽く、振り易く、居合に試斬で直ぐに使えます。大業物を手に入れるチャンスです。
「拵」
ハバキ:素銅地一重の腰祐乗。
鍔 :鉄地鶴丸透かし。
縁頭 :鉄地肥後山道図。
目貫 :梅の図。
柄 :鮫革は親粒が付き、柄巻は牛表黒の諸捻り巻き(新品)。
鞘 :黒呂鞘。
「刀剣の状態」
研ぎ:研ぎ上げたばかりです。
傷:欠点に成るような傷は有りません。