説明
「体配」
体配は鎬造り庵棟、身幅重共尋常、鳥居反り、中鋒。茎は生で鑢目は鷹の羽、茎尻は栗尻る。
彫物は表裏に片チリの棒樋がハバキ下に掻き流しと成る。
「地鉄」
地鉄は板目肌に杢目が交じり、地沸付き、鉄色冴える。
「刃紋」
刃紋は互の目乱れが湾れ、刃緑沸が付き、足入る。帽子は乱れ込み先尖り、小丸に返る。「特徴」
関住兼時(二代)、本名は小島寛二、大正14年9月2日、岐阜県関市長住生まれ。師は父の小島時二郎(初代兼道)、また渡辺兼永の日本刀鍛錬塾でも学ぶ。 昭和32年2月9日に文化庁より作刀認可を受ける。 その後全日本刀匠会理事を務め、奨励賞、努力賞2回、入選21回受賞するなど、現代を代表する関の代表的刀匠。 ご子息は小島邦夫(二代兼道)氏、現在はお孫さんが三代兼時を名乗っている。
本作、ヒケや錆びが無く横手筋も鈍っていないことから居合での使用頻度は少ないと思われます。柄巻の状態も良く、鞘の凹みも有りません。縁頭と鍔は肥後の一作です。長さもありバランス良く直ぐに居合で使えます。
「拵」
ハバキ:銀無垢一重の腰祐乗。
鍔 :肥後鉄地唐草金象嵌。
縁頭 :肥後鉄地唐草金象嵌。
コジリ:鉄地肥後金具。
目貫 :土筆の図。
柄 :鮫革は親粒が付き、柄巻は牛表革の諸捻り巻き。
鞘 :黒石目。
「<刀剣の状態」
研ぎ:概ね良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。