特別保存刀剣 廣正(相州 室町後期) 六寸九分 桜金蒔絵懐剣拵入

¥430,000 (税込)

商品コード: 04-1083 カテゴリー: ,

説明

「体配 style」
平作り、庵棟、体配は元重厚、先重薄く、ふくら枯れる。茎は生で鑢目は切、茎尻は栗尻。

「彫物 carving」
差表は護摩箸、差裏は一筋樋が入る。

「地鉄 jigane」
板目、杢交じり、やや肌立ちごころに、地沸つき、地景入る。

「刃紋 hamon」
互の目乱れ、小互の目・小丁子風の刃、小のたれなど交じり、足よく入り、棟焼・飛焼を盛んに交え、華やかな皆焼刃を形成し、小沸よく、金筋入り、砂流しかかる。

「特徴 detailed」
廣正、相州住廣正、初代が延文頃(1356)、二代は永和頃(1375)の刀工で相州住廣光の弟子と言われ、その後室町時代末まで代々続きます。本短刀は室町後期、文明頃(1469)の五代廣正の作品です。
この時代の懐剣の特徴は、寸法が七寸までの小振りで、ふくらが極端に枯れて、人口的に内反りをつけた平造の短刀で、元重を厚く先重を薄くして総体に刺突 に適した造り込みになったものと、やはり同じような寸法の両刃の懐剣とが作られていますが、いかにも鋭利な感じがするというのが、この時代の懐剣の特徴です。これらの懐剣は何れも、懐剣という用途の特徴から、拵をかさばらないで丈夫にするために、柄の部分にあまり補強をしなくてもすぐ使えるように、茎の長さは大体握り拳一つぐらいの長さで、緊急の場合は柄に手拭のような布を巻きつけただけでも使用できるように造っていることから、刀身に比較して懐剣の茎の長さが異様に長くアンバランスの感じがするのが特徴です。
本作も、ふくらが枯れ、内反りが付き、茎も長い、この時代の特徴を持った短刀です。
拵は幕末から明治頃に作られた懐剣拵えで、深い黒漆に桜花が金蒔絵された上品で可愛らしい懐剣拵です。保存状態も良く、付属する桐箱の金具も桜花の形で作られています。

「拵 koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地金着二重の腰祐乗。
目貫(menuki)  :銀無垢金鍍金の桜模様

「刀身の状態 condition of blade」
研:古研ですが、概ね良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。