特別保存刀剣
陸奥守橘為康 一尺七寸九分 打刀拵入

 
Tokubetsu Hozon token Mutsunokami Tachibana Tameyasu.
 
紀州石堂、大阪石堂の祖、備中守康廣の晩年銘、陸奥守橘為康の脇差。
延宝の年季が入った大変貴重な脇差、殆ど研ぎ減りが有りません。
Tameyasu is the founder os Kisyu Ishido and Osaka Ishido.
His first name is Bittyu no kami Tachibana Yasuhiro.
This is a Wakizashi with the sate, and there is almost no reduction due to polishing.

 

 

 

【登録 Reggistration Code】
平成元年7月27日 東京都第250313号
【種別 Category】
脇差 Wakizashi
【長さ Blade length】
54.4cm
【反り Curvature】
0.9cm
【目釘穴 a rivet of a sword hilt】
1個 One
【銘文 Signature and Date】
(表)陸奥守橘為康
(裏)延宝三歳二月日
【元幅 Width at the bottom part of blade】
32.0mm
【先幅 Width at the top] 
22.4mm
【元重 Thickness at the bottom part of blade】
7.2mm
【先重 Thickness at the top】
4.8mm
【重量 Weight】
刀身555g / Blade just 555g
【時代 Period】
江戸時代初期 / The early of Edo period.

商品コード: 03-1193 カテゴリー:

説明

「体配 style」
鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反り中鋒。茎は生で鑢目は筋違い、茎尻は栗尻。

「地鉄 jigane」
板目肌に小板目が交じり、地沸厚く付く。

「刃紋 hamon」
直ぐで焼き始め、その後互の目に変化する、飛び焼きを見せ、刃緑銀筋が縫い匂口明るく冴える。刃中は金筋が葉が入る。釯子は乱れ込み掃き掛け尖り気味に返る。

「特徴 detailed」
陸奥守橘為康、紀州石堂二代康廣の晩年銘、本名は富田五郎左衛門、初代康廣(紀伊國康廣)の実子。初め和歌山城下で鍛刀し、後に父親と一緒に摂津に移住する。二代康廣は備中守を実子で有る三代康廣に移譲後、土佐将監橘康廣を名乗り、その後陸奥守を受領後、陸奥守橘為康と名乗る。
本作は延宝3年の裏年期が入っている大変珍しいものであり、資料的にも貴重なものです。刀身は殆ど研がれていません、それは区の重と茎の重がほぼ同じ事から分かります。刃文は石堂丁子を焼かず、その当時の大阪新刀的な刃を焼いており、多分特注品で作られた脇差だと思います。
拵は最近誂えた物と思われますが、江戸時代の金具類を使用した品の有る良い物です。

「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅磨き地、鎺上下側は金鍍金。
鍔(tsuba)    :鉄地葡萄透かしの図。
縁頭(futikasira):赤銅魚子地梅の図。
目貫(menuki) :金地龍の図。
柄(tsuka) :鮫革は親粒が付き巻鮫。柄糸は鹿吟擦り革薄緑。
鞘(saya) :乾漆焦茶色。

「刀剣の状態 condition of blade」
研:古研ぎですが、概ね良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。