説明
「体配 style」
鎬造り庵棟、身幅やや太く重尋常、鳥居反り中鋒。茎は生で鑢目は筋違い、茎尻は栗尻。
「地鉄 jigane」
地鉄は小板目肌が詰み、地沸厚く付く。
「刃紋 hamon」
湾れ互の目、匂口明るく、刃緑微塵に沸が付き、刃中稲妻が入る。釯子は刃文なりに入り、小丸に長く返る。
「特徴 detailed」
加藤孝雄、本名も同じ、後に二十四代藤原兼房を襲名する。大正11年9月8日生れ、岐阜県関市栄町住、師は父である二十三代兼房、入選、優秀賞を多数獲得し、平成9年に岐阜県無形文化財に認定される。主な受賞は新作名刀展にて薫山賞、優秀賞7回、努力賞15回等で、関を代表する刀工です。
本作は、彼が45才の作品で井上真改写しです。二十四代兼房刀匠の作品は家伝の兼房丁子や互の目が多いですが、井上真改写し初めてみます。この頃は色々な作品に挑戦していたのでしょう。改めて本作は貴重な一振りです。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :銀無垢二重。
鞘(saya) : 白鞘
「刀剣の状態 condition of blade」
研:良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。