説明
「体配 style」
鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反り中鋒、茎は少し区が送られ、鑢目は筋違い、栗尻は入山形。
「地鉄 jigane」
地鉄は板目肌が流れ柾心と成り少し肌立、地沸付く。
「刃紋 hamon」
刃紋は互の目乱れ、焼き出しは山の裾野の様な大坂焼き出しで初め、砂流しかかり、刃中の金筋が簾刃風と成る、釯子は乱れ込み小丸に返る。
「特徴 detailed」
丹波守吉道(大阪初代)は、京初代丹波守吉道の子で、正保年間に丹波守を受領のち大坂に移住して鍛刀したことから、世に云う「大坂丹波」の礎を築いた刀工で、和泉守国貞や河内守国助とともに大坂新刀の基を築いた名匠です。また寛文7年(1667年)70歳の作品が残されていることから、長命であったことが知られている。なお大和守吉道はこの大阪初代の次男である。
本作、少し区が送られていますが、茎は切られておらず生です。拵は時代の物ですがコンディションが良く、特に鍔は単体だけでも15万円ほどする良い物です。鞘は青貝散しです、俗に言われる貝散しは色々な貝粉を散らした物ですが、本鞘の様な青貝だけを散らした鞘は高価で数が少ない高級品です。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地金着二重、上蓋は牡丹の柄、下蓋は横鑢に縦の溝が彫られる。
鍔 Tsuba :赤銅魚子地木瓜形龍の図金魚子地覆輪。
縁頭 FuchiKashira :食堂磨き地龍の図。
目貫 menuki :赤銅地龍の図。
柄 Tsuka :鮫は親粒が付き巻鮫、柄巻は正絹黒の諸撮み巻。
鞘 Saya :青貝散し鞘。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。