説明
「体配 style」
鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反り中鋒。茎は生で鑢目は筋違い、茎尻は刃上がりの栗尻。
「地鉄 jigane」
地鉄は、板目肌よく練れ、地沸つき、地景入る。
「刃紋 hamon」
刃文は、直刃調で浅く湾れ、小互の目まじり、小足入る。刃緑は沸づき、刃中は葉、金線が入る。釯子は刃紋成りに入り小丸に返る。
「特徴 detailed」
丹波守藤原照門は俗名を善定惣右衛門、初銘は兼門。善定家の頭領であった氏房が名古屋に移住すると、後を継いで関鍛冶の鍛冶頭を務める。
始め丹波大掾の任官を受け、万治2年丹波守を受領すると同時に照門と改銘する。当時照門はなかなかの人気工であったため、於関善定作之のほか、武州於江戸以南蛮鉄作之 、於桑名以地金下作之など、各地に出向いて作刀したことが遺作の茎に刻されて残ります。照門を名乗ったのは一代限りで、次代からは兼門銘に戻り近代まで続きます。
また照門の刀は、新撰組局長の近藤勇の佩刀として唯一子孫の方に家に残っています。2015年5月に東京都日野市の土方俊三記念館にて、土方歳三の佩刀「和泉守兼定」と一緒に展示されました。
https://travel.watch.impress.co.jp/docs/news/700580.html
https://ameblo.jp/hogyoku/entry-12019042315.html
本作、近藤勇の佩刀と同じくらいの長さの刀身で、実戦刀としては、このくらいの長さが良かったのでしょう。
刀身は研ぎ上げたばかりで、拵は柄をリペアしましたので状態は良いです。
この機会に近藤勇が愛刀した、丹波守藤原照門の刀を手に入れて下さい。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地銀着二重。
鍔(tsuba) :鉄地菊の図。
縁頭(futikasira):赤銅地茸の図。
目貫(menuki) :金地鶏の図。
柄(tsuka) :鮫革はお親粒が付き巻鮫。柄糸は正絹黒の諸撮み巻き。
鞘(saya) :黒呂(江戸時代の塗りなので経年変化により焦茶色のようになっています)
「刀剣の状態 condition of blade」
研:研ぎ上げたばかりです。
傷:欠点に成るような傷は有りません。