説明
「体配 style」
鎬造り入り棟、身幅重共尋常、鳥居反り中鋒。茎は生で鑢目は切、茎尻は刃上がりの栗尻。
「地鉄 jigane」
板目肌に杢目が交じり鍛え良く詰み、地沸良く付いて精緻な地景が入る。
「刃紋 hamon」
やや湾れた直刃で焼き出し、その後は互の目に刃緑小沸厚く積り、砂流し栄んにかかり、刃中は金筋が入る。釯子は浅く入り小丸に返る。
「特徴 detailed」
石見守國助は近江石堂派に属する刀工で、本名は小林源之丞と言い、初代河内守國助の実弟、兄弟とも國廣晩年に弟子と成る。
兄の河内守國助は官営七年(1630)頃に大坂伏見両替町に鍛冶屋を構えて一家を創始。その後、助廣、國輝、國康などの優工を輩出し大坂新刀の中心鍛冶としての礎を築いた。
初銘は「石見大掾藤原國助」後に石見守に転じる。後年は伊勢の神戸に帰り「勢州神戸住石見守國助」とを銘切る。寛文12年(1672)没、去年67歳。
また石見守國助は兄で頭領である河内守國助を影で支えてたためか作品が少なく、本作は大変貴重な一振りです。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地金着一重の腰祐乗。
鍔(tsuba) :鉄地雲竜の図。
縁頭(fhchikashira):赤銅石目地波に扇の図。
目貫(menuki) :羽衣の図。
柄(tsuka) :鮫は親粒が付き巻鮫。柄糸は正絹黒の諸捻り巻き。
鞘(saya) :黒呂。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:良好です。
傷:欠点になるような傷は、有りません。