説明
<体配>
鎬造り庵棟、身幅重とも尋常、鳥居反り中鋒、茎は1寸程磨り上げられる、筋違い鑢がかかり、茎尻は一文字に切られる。
<地鉄>
地鉄は小板目が良く詰み、処々肌立ちごころに、地沸微塵に厚くつき、地景入る。
<刃紋>
波紋は、元を直に焼き出し、その上は丁子を主調に互の目乱れ、拳丁字交じり、焼き高く華やかにして、足長く入り、匂深く、小沸厚くつき、金筋・砂流し二重三重に長くかかり、刃明るく冴える。
<特徴>
粟田口近江守忠綱は初代近江守忠綱の子で、後に二代目忠綱と成る、通称萬大夫と言い号一竿子、近江守を受領する。彼の作風は、その初期においては初代同様に焼頭のよく揃った足の長い丁子乱れが多く後には互の目乱れや濤瀾風の乱れ、さらには穏やかな直刃なども焼いています。また彫物を得意としており、新刀屈指の刀身彫刻の名手と称えられています。
本作は天和貞享ころの初期の作品で、焼き出しを大阪焼き出しとし、そのあと華やかな丁子乱れ刃を焼いている、まさに一竿子忠綱と言う刀身です。
また付属する拵も良い金具が使われており、登録も昭和23年3月29日の大名登録です。今回磨り上げ刀身のため格安での販売です。
この機会をお見逃し無いようにお願いします。
<拵え>
ハバキ：素銅地金着二重。
鍔 ：赤銅魚子金象嵌地鈴虫の図金覆輪付。
縁頭 ：赤銅魚子地金象嵌秋草秋虫の図。
目貫 ：赤銅地秋草の図
柄 ：鮫は親粒が付く、柄巻きは正絹黒糸の摘み巻き。
鞘 ：黒呂。
<刀剣の状態>
研：概ね良好です。
傷: 欠点に成るような傷は有りません。
