説明
「刀姿 sword figure」
鎬造り庵棟、身幅重尋常、鳥居反り中鋒。茎は生で鷹の羽鑢がかかる、茎尻は葉上がりの栗尻。
「地鉄 jigane」
地鉄は、板目肌が詰み、地沸厚く付く。
「刃紋 hamon」
刃紋は、尖り互の目、刃縁小沸付き、砂流しかかる。釯子は乱れ込み小丸に返る。
「特徴 detailed」
濃州住浅野兼真、本名は浅野真一、明治45年3月15日生まれ、関市仲町住、陸軍受命刀匠。
本作は、戦時中に関で作られた刀ですが、関の刻印が無く鍛錬刀として作られた物です。
前所有者は研ぎをかけ、拵を新調してから、居合や試斬では使用していないと見られます。そのため刀身のコンディションと拵のコンディションは凄く良いです。
Noshu-ju Asano Kanezane, whose real name was Shinichi Asano, was born on March 15, 1912 (Meiji 45) and lived in Nakamachi, Seki City. He was an officially appointed swordsmith for the Imperial Japanese Army.
This particular piece was forged in Seki during the wartime period, but it lacks the typical Seki stamp, indicating that it was crafted as a tanren-to (forged sword). The previous owner is believed not to have used it for iaido or test cutting after having the blade polished and the koshirae newly made. As a result, both the condition of the blade and the koshirae are exceptionally good.
「拵 Koshirae」
拵は最近作られた物で、柄下地は硬い桜の木で作られています。居合や試斬で使われて形跡は無く、新品の様な状態です。
ハバキ(habaki) :素銅地金鍍金一重の庄内。
鍔(Tsuba) :真鍮地龍の図。
縁頭(FuchiKashira) :赤銅地高波の図(江戸時代の物)。」
目貫(menuki) :赤銅地蓮の図(江戸時代の物)。
柄(Tsuka) :鮫は親粒が付き巻鮫で黒染。柄巻きは牛スエード鶯色の諸捻り巻き。
鞘(Saya) :乾漆黒石目。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:概ね良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。