説明
「体配 style」
鎬造り庵棟、身幅やや太く重尋常、鳥居反り大鋒。茎は生で鑢目は筋違い、茎尻は栗尻。「地鉄 jigane」
地鉄は、板目肌に小板目が交じり、地沸厚く付き、地景が入る。「刃紋 hamon」
刃紋は、逆丁子、足良く入り、刃中は葉、金筋が入る。釯子は刃紋成りに入り、先尖り気味に返る。「特徴 detailed」
國仁、本名 上田載仁、昭和22年3月28日生まれ、今泉俊光刀匠、河内國平刀匠に師事する。備前長船日本刀傳習所を主催されており、現在の銘は祐定と切る。 師は美術的価値だけでは無く、本当に斬れる刀を追求されており、材料も自身で採集した砂鉄から玉鋼を作り使用されています。
本作、南北朝時代の大段平の青江を写した作品で、大鋒の豪壮な体配に逆丁子を見事に焼いています。
元々形の居合に使用されていたみたいで、試斬によるヒケ傷は有りません。しかしこれほどの豪刀で居合を抜いていたのは、余程剛腕の持ち主だったのでしょう。
拵は古い鉄地の縁頭、鐺に刀匠鍔を使って作られた物で、状態も良いです。
上田刀匠の刀は大業物と言われており、この刀も試斬に最適ですが、鑑賞刀としても十分過ぎるほど通用します。「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :素銅地一重の磨き地。
鍔(tsuba) :鉄地木瓜形刀匠鍔。
縁頭(fhchikashira):鉄無地。
鐺(Kojiri):鉄地太刀鐺。
目貫(menuki) :龍の図。
柄(tsuka) :鮫は親粒が付き巻鮫。柄糸は牛表革鉄色の片捻り巻き。
鞘(saya) :乾漆黒石目。「刀剣の状態 condition of blade」
研:概良好です。
傷:欠点に成るような傷は有りません。