説明
「体配 style」
体配は鎬造り庵棟、身幅広く重尋常、鳥居反り、中鋒。茎は生で鑢目は筋違い、茎尻は刃上がりの栗尻と成る。
「地鉄 jigane」
地鉄は、板目肌が流れ柾と成り、地沸付く。
「刃紋 hamon」
刃紋は、互の目で足入り匂口冴える、帽子は乱れ込み丸に返る。
「特徴 detailed」
関住正直、本名は中田勝郎。岐阜県関市在住で義父の兼秀刀匠に師事する。正直刀匠の刀は戸山流の方が良く使っておられ、故河野貞光刀匠に匹敵する隠れた大業物として、試斬をされている方々の中では有名でしたが、2015年2月16日に他界されました。
本作、身幅広く平肉の薄い、試斬用に作られた刀ですが、試斬や居合には未使用品です。
刀身の鎺元の形状に踏ん張りが無いため元幅が32.2mmですが、先幅から考えると通常だと元幅は34mmくらいでしょう。
拵も拘った武蔵拵で、縁頭鐺は銀無垢武蔵一作、柄巻きは片手巻き、鍔は武蔵の海鼠透かしです。
鞘には返り角がついており、多分濃州堂で作られた拵です。
正直刀匠の刀は試斬で良く使われているため、未使用品が出て来るのは非常に珍しいです。
是非この機会をお見逃しなく、ゲットして下さい。
「拵 Koshirae」
ハバキ(habaki) :銀無垢一重の磨き地に、丸に剣片喰紋入。
鍔(tsuba) :肥後鉄地海鼠透かし。
縁頭鐺(fhchikashira-kojiri):銀無垢肥後武蔵。
目貫(menuki) :銀無垢蜂の図。
柄(tsuka) :隠れた見えないですが、多分鮫革は親粒が付き巻鮫だと思われ、鮫革は暗朱に染められています。柄巻は正絹黒の片手巻き。
鞘(saya) :ワイン艶。
「刀剣の状態 condition of blade」
研:概ね良好です。
傷:少し細い柾割れが有りますが、これは正直刀匠の特徴なので心配は無いです。