説明
<体配>
鎬造り庵棟、身幅やや太く重尋常、刃肉薄く、鳥居反りで中峰。茎は生で化粧鑢がかかる、茎尻はやや剣形。
<地鉄>
地鉄は小板目が詰み、地沸付く。
<刃紋>
刃紋は互の目丁子で尖り刃を交える。鋩子は乱れ込み小丸に返る。
<特徴>
本作、無銘ながら試斬用に作られた刀です。
鎺元の形状が踏ん張りがないため、元幅が32.7mmと尋常ですが、通常であれば元幅34mmくらいの刀です。刃肉は薄く畳表を斬るには最適です。
元々試斬に使っていたと思われ、物打ちにヒケや汚れが有りますが、曲がりや撓えは有りません。拵もしっかりしており、直ぐに試斬で使えます。
<拵え>
ハバキ:素銅地銀鍍金の腰祐乗。
鍔 :鉄地鉈影透かし。
縁頭 :銀地波の図。
目貫 :銀地独鈷杵の図。
柄 :柄巻きは正絹黒の諸捻り巻き。
鞘 :黒呂。
<刀剣の状態>
研:物打ちの辺にヒケや汚れがありますが、その他は良好です。
傷: 欠点になるような傷は有りません。