特別貴重刀剣　無銘 上総國正直 二尺三寸二分 拵入り 白鞘付| 日本刀・刀剣総合専門店『儀平屋』

<体配>
鎬造り庵棟、身幅太く重尋常、鎬高く、反り浅く大峰。茎は生で化粧鑢がかかる、茎尻は刃上がりの栗尻。

<地鉄>
板目肌に杢目交じり、地沸付き、地景入る。

<刃紋>
互の目乱れ、刃緑荒沸が付き、砂流しかかり、足良く入り、刃中金筋を見せる。

<特徴>
上総國正直は本国上総で江戸にも住す。正直は、斉藤昌麿の推挙により清麿門下となったといい、嘉永七年紀の江戸での作を遺してますが、作品が非常に少なく貴重な刀工です。
本作は無銘で有るが、造り込み、地刃の出来が清磨に近く、豪壮な刀です。また一作物の縁頭コジリは桂光長の作品です。桂光長は庄内の赤文の実兄で、越後村上の生まれです。 長じて庄内に移住した巧手で、本作は躍動的な牡丹図の傑作です。

<拵え>
ハバキ：素銅地一重金鍍金の腰祐乗。
　　　　　　鍔　　：銀地兔透かし。
　　　　　　縁頭　：赤銅魚子地、高彫金色絵、牡丹の図（銘、桂光長）。
　　　　　　コジリ：赤銅魚子地、高彫金色絵、牡丹の図（銘、桂光長）。
　　　　　　目貫　：赤銅容彫金色絵、銅据紋勝虫と笹の図。
　　　　　　柄　　：鮫は親粒が付き巻き鮫、柄巻きは正絹黒の諸捻り巻き。
　　　　　　鞘　　：青貝散し鞘。

<刀剣の状態>
研ぎ:　古研ぎですが、概ね良好です。
傷:　傷は有りません。